お客様からUVレーザーで木材にマーキングが可能ですか?というお問い合わせをいただいたので、早速、加工を行ってみました。
一般的には赤外線のCO2レーザーが木材加工に使われます。CO2レーザーは、UVレーザー比べて安価ですので、もっとも手軽な加工機ということになるのですが、今回のお問い合わせは、金属も木材も1台で賄えますか?ということでしたので、UVレーザーという選択肢が出てきました。
CO2レーザーは、ガラスや木材には加工できますが、金属には加工が出来ません。(工業用の大型レーザーは除きます。)金属や樹脂系の加工となるとファイバーレーザーになるのですが、ファイバーレーザーは木材や透明な素材への加工が出来ません。
今回は、比較対象としてCO2レーザー(VLSシリーズ)でも、同じものを作りました。
まずは、こちらがCO2レーザーで檜に彫刻したものです。名刺サイズで横幅85mmです。
こちらがUVレーザーで加工したものです。
細部を拡大すると違いがわかります。こちらはCO2レーザーです。
こちらがUVレーザーです。
遠目には、それほどの差は感じられないのですが、細部を比較するとUVレーザーのほうが圧倒的に繊細に加工することが出来ます。これは、レーザーの波長によるレーザービームスポット径の違いの差です。
こちらはCO2レーザーでMDFに加工したものです。
こちらはUVレーザーです。
画像を見るとわかりますが、CO2の場合は、色が濃くなっています。対して、UVレーザーはほとんど色の変化がありません。これは、CO2が熱加工(赤外線レーザーですので)であるのに対して、UVレーザーは材料に熱が生じにくいことによるものです。なので、焼ける、という状態になりにくいためです。
細部の比較です。こちらはCO2レーザー
こちらはUVレーザー
ということで、結論としては、UVレーザーでも木材加工は可能ですが、それぞれ、長所・短所があるということになります。また、今回はUVレーザー出力は5Wモデルを使用していますが、3Wモデルだと、かなり厳しいと思います。3Wモデルは、主に樹脂系へのマーキング用途とお考え下さい。
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