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レーザーマーカーで箸に名入れ加工

DIYホビー用レーザーマーカー、xTool F1と業務用のCO2レーザーマーカーで、竹製の箸へ名入れ加工を行ってみました。


箸は、竹製で表面にウレタン塗装(透明)が施されているものです。 通販で買ったのですが、その時には、このウレタン塗装には気がつきませんでした。


箸に名入れするにあたって、箸をセットする治具を、xTool S1を使って作りました。


xTool F1でもスライドエクステンションがあれば、治具をつくることはできますが、xTool F1の10Wのパワーでは、治具の切り出しだけに40分かかります。これが、40WのxTool S1なら10分未満で作ることが出来ます。


治具ですが、箸の形状は先が細くなっているので、単に枠を切り出すだけではなく、片方に受けを設けて、常にセンターに配置されるよう、工夫しました。


彫刻データの作成にはLightBurnを使用しました。xTool F1のソフトは、Excelリストの読み込みには対応しておらず、名前を一つずつ手入力する必要がありますが、それはさすがに手間がかかります。


LightBurnには、Excelリストの読み込み機能があるので、リストの名前を自動で読み込むことが出来ます。一つだけデータを作れば、それをコピーするだけです。コピーされたデータに対して、自動でExcelのデータが読み込まれます。

ちなみに、CO2レーザーマーカーの純正ソフト、EzcadにもEXCELの読み込み機能が付いています。


ということで、こちらがxTool F1でマーキングしたものです。なぜか黒っぽい仕上がりになっています。色合いには個体差があるようです。


拡大すると、なんと、ウレタン膜を透過して、竹だけにマーキングされています。


初めはこれに気がつかず、加工中に煙が出なかったので、なぜだろうと不思議だったのですが、彫刻の際に生じる噴煙や炭化した成分が、ウレタン膜の中に閉じ込められているということに気がつきました。


これでは、さすがに後から彫刻部分に色入れをすることは不可能ですね。


対して、CO2レーザーマーカーによる刻印ですが、


CO2レーザーは、波長の短いxTool F1の青色レーザーとは異なり、波長の長い赤外線レーザーなので、透明な材料にも刻印できますので、ご覧の通り、しっかりと彫刻できています。


これなら後から色入れを行うことも、全く問題ありません。


左が、CO2レーザー、右が青色レーザーによる彫刻ですが、赤外線レーザーは波長が長いため、レーザービームの直径が大きくなります。 対して、青色レーザーは波長が短いため、赤外線レーザーに比べるとレーザービーム径が細くなります。


彫刻の時間は、CO2レーザーが10本で18秒、xTool F1が10本で96秒ということで、圧倒的にCO2レーザーが速いです。大量生産であればCO2レーザーマーカーをお勧めします。 それほど大量に作ることはないという場合でしたら、xTool F1でも十分です。


ただし、後から色入れるなど、装飾を加える必要があるのでしたら、彫刻の線は多少太くはなりますが、CO2レーザーマーカーが良いです。


もし仮に、今回のような透明被膜がない材料の場合、xTool F1でも彫ることはできますが、透明被膜がない材料に色入れを行おうとすると、塗料が彫刻した部分以外にも浸潤してしまいますので、色を入れるのが難しくなります。




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