当社が扱うような小型レーザー加工機の用途の中に、アクリル板への写真マーキングというものがあります。一言にレーザーによる写真マ-キングと言っても、実のところ、さまざまな要因によって出来上がる製品のクオリティが変わってきます。
●アクリルの種類
●マーキングに用いるレーザーのレンズの種類(ビーム径の違い)
●素材となる写真の出来
●写真をフォトショップ等の画像加工ソフトで補正する際の、加工レベル(加工テクニック)
●レーザー加工機で加工する際の解像度やレーザーの出力設定
レーザーでの写真加工に関しては、これらの要因によって大きく左右されるため、ある意味、上級者向けの加工かもしれません。
今回は、アクリルによる出来栄えの違いについてです。
ご存知の方はご存じだと思いますが、アクリルは製法の違いによって、キャスト板と押し出し板の2種類があります。
キャスト板も押し出し板も、それぞれ長所短所があります。ここでは細かくは説明しませんが、レーザーでの写真マーキング、ということに的を絞れば、キャスト板がお勧めです。
理由は、レーザーを当てた時の発色性です。押し出し板は、レーザーを当てても熱に弱いため、発色するというよりも溶けた感じになってしまいます。
下の2枚は、左がキャスト、右が押し出し板です。レーザーの出力設定や画像などの条件は、まったく同じにしてあります。
こちらがキャスト
こちらが押し出し材
こちらはキャストをマーキングしている時の動画です。
ちなみに、今回は標準レンズである2.0インチレンズ(ビームスポット径最小127ミクロン)を使っています。レーザーで写真を加工するなら、ビーム系がより小さな1.5インチレンズ(ビームスポット径最小76ミクロン)もしくは、ハイパワー高密度レンズ(ビームスポット径最小26ミクロン)を使うと、より綺麗に加工することができます。 今回は、あくまでも製法の違うアクリル板の違いによって出来栄えが大きく変わる、という内容です。 詳細はレーザーワークスまで。
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