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波長9.3ミクロン(μ)レーザーでペット(PET)樹脂を切断

波長9.3ミクロン(μ)レーザーでペット(PET)樹脂を切断

久しぶりのブログ更新になってしまいました。 いろいろなメーカー様から依頼を受けて、さまざまな素材について加工テストを行ってはいるのですが、特殊な素材については守秘義務がありますのでブログに掲載することが出来ません。 ということで、身近にあるPET樹脂の切断を行ってみました。とは言っても、ただ切断するだけでは芸がないので、 今回は標準波長(10.6μ)のレーザーと、波長の異なるレーザー(波長9.3μ)と比較を行ってみました。 10mm程度のアクリル板でも、ほとんど生じない切断部位の盛り上がりですが、PET樹脂を標準波長の10.6μレーザーで切断を行うと、盛り上がりが顕著に現れます。



これを9.3μのレーザーで切断を行うと盛り上がりが軽減されます。盛り上がりの高さは、材料の厚みに比例して大きくなりますが、0.5mm程度の厚みだと、ほとんど気にならなくなります。


今回は、1mmと3mmのPET樹脂で比較を行いました。


1mm厚の場合です。左が10.6μレーザー、右が9.3μレーザーで切断したものです。



3mm厚です。(左が10.6μレーザー、右が9.3μレーザー)


切断部位を拡大したものです。(左が10.6μレーザー、右が9.3μレーザー) 盛り上がりは皆無ではありませんが、9.3μレーザーのほうが少ないことがわかります。



こちらは10.6μ(標準)レーザーで切ったもの。


こちらは9.3μレーザー



画像だけではわかりづらいので、1mm,3mm共、ノギスを当てて計測しました。



【10.6μレーザー 1mmの場合】



【9.3μレーザー 1mmの場合】


【10.6μレーザー 3mmの場合】


【9.3μレーザー 3mmの場合】


というように、それぞれの厚みで8箇所づつ計測を行いました。


その結果がこちらです。



このように、9.3μレーザーを使えば、PET樹脂の切断を(10.6μレーザーよりは)キレイに切断することが出来ます。

デメリットは、9.3ミクロンレーザーは、10.6μレーザー(標準)よりも、若干価格が上がるということでしょうか。


詳細は、レーザーワークスまで

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