今回は、レーザー加工の記事ではないのですが、レーザー出荷前の検品についての記事です。当社では下記の手順で検査を進めます。 ちなみに、今回はiPhoneを使って画像を撮ったので画質がイマイチですが。
レーザーは航空便で日本に入荷します。下の写真は、外箱の梱包から出した状態です。
レーザーは精密装置なので、外箱には衝撃を感知するショックウォッチが付いていて、衝撃が加わったかどうかの判断は一目瞭然です。
中には、備品の箱、レーザー本体と、レーザー発振器が個別に入っています。
レーザーを取り出し、作業台へ乗せます。
レーザー発振器も、このように緩衝材で保護された状態で梱包されています。
マニュアル、電源コードその他、諸々が入っています。
レーザー本体に、発振器を装着します。
開口部も、念入りに緩衝材で保護されています。 まずは、外装の傷をチェックします。
レーザーの電源を入れる前に、ミラーやレンズなど光学部品の傷のチェックを行います。
レーザーの電源をONにし、まずはポインターで光軸のチェックを行います。
ズレがある場合は、光軸調整を行います。 下の写真では、見事に中心部をレーザーが貫いています。
このあと、レーザーのランニングテストを30~60分程度行います。 本来は15分程度で出力が安定します。
(メーカー公称値±5%)
レーザーの出力が安定したところで、パワーメーターを使って加工エリアの四隅でレーザーの出力を計測します。
やはり、物理的にレーザー発振器からいちばん近いところが強くなります。
レーザーの加工面積にもよりますが、差異は概ね2~3ワット以内です。
今回の発振器は保証出力25ワットですが、実測で30ワットをオーバーしています。 いちばん遠いところで28ワットでした。
その後、プロッターのレールなど、駆動部パーツの緩み、歪みやガタツキのチェック、昇降テーブルの高さ位置のチェックを行います。
最後に、保護材でまんべんなく包装を行って、検査終了です。
そして、あえて、この状態で配送会社に引き渡します。
なぜかというと、梱包箱などに入れると、かえって乱雑に扱われる可能性があるからです。
人間の心理とは面白いもので、むき出しになっていると丁寧に扱わないといけない、という心理が働きます。
逆に、梱包されていて中身が見えないと、多少、手荒に扱っても大丈夫だろうという考えが無意識に働くものです。
配送会社は、このあと、毛布やクッション材で丁寧に包んで、お客様のもとへお届けするわけです。
そして、お客様のところに赴いて、レーザーの設置作業を行い、同様のチェック・動作確認を行って検収完了です。
詳細はレーザーワークスまで
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