レーザーのよくある質問

こちらでは、レーザー加工機のよくある質問をQ&Aの形式(FAQ)でご覧いただけます。
レーザーとは、レーザー加工機とは、など基本的な内容からレーザー加工が可能な素材に関する内容まで、ご覧いただけます。

レーザー加工機の基本に関するFAQ
Q1.レーザー加工機とは何ですか?
A1.レーザー光を材料に当てることによって、さまざまな加工を行う工作機械です。
Q2.レーザー光とは何ですか?
A2.太陽などの自然光とは違い、指向性と強いエネルギーを持った人工的に増幅された光です。(不可視光)
当社の扱うレーザーはCO2レーザー(赤外線レーザーの一種)なので、光(赤外線)の持つ熱エネルギーを増幅しています。※太陽はいろいろな光を持っていますが、太陽光が暖かいのはこの赤外線のおかげです。
Q3.レーザー光の直径は、どれぐらいですか?
A3.レーザー発振器から出た直後の直径は4±1mmと大きいですが、最終的に集光レンズで絞ることによって小さくなります。このため、集光レンズの種類によって直径が変わります。当社のレーザー加工機の場合、高密度レンズで25ミクロン、1.5インチレンズで76ミクロン、2.0インチレンズで127ミクロンとなります。 詳しくはこちらをご覧ください。
Q4.レーザーの温度は何度ですか?
A4.レーザーに温度という概念はありません。
レーザー発振器で人工的に作られたレーザー(光)が材料に当たると、光エネルギーが物体に吸収されることにより加熱されます。理論上は上限というものはありません。その物体の比熱に応じて温度を上げています。 実際は地上の場合、熱の放散などが起こりますので温度上昇には限界があります。
温度について、わかりやすい例をあげるならば、木材の発火点(炎の存在なしに、大気中に置かれた物体が継続的に燃焼し始める最低温度)は約470度なのでレーザーで木材を切断する時には木材は470度以上になります。しかし、それ以上になると木(物体)は蒸発してしてしまいますから、それ以上の温度にはなり得ません。また、高熱に耐える温度計を置いて温度を計ったとしても、その温度は、その温度計の材質の比熱に応じて変わりますので、温度を計るということは出来ません。
このため、レーザーのエネルギーはパワーメーターなどを利用して、受光部に入射された光エネルギーを電気信号に変換し測定されます。単位は(W)で表されます。

※物質の発火点(参考)
ゴム 350℃
木材  450~470℃
紙  450℃
ナイロン  500℃
メラミン  790~810℃
コルク 470℃
Q4.レーザーはどのような材料(素材)に加工が出来るのですか?
A4.レーザーには、さまざまな種類がありますが、当社の取り扱うレーザー加工機はCO2(炭酸ガス)レーザーといい、熱に対して変化が生じる材料であれば、基本的に加工が出来ます。
ただし、熱を加えることによって有害なガスが生じる素材へのご利用は控えていただいております。
Q5.材料にレーザー光を当てると、どのようになりますか?
A5.材料の種類とレーザーの照射の仕方によってさまざまですが、樹脂なら溶解や変色、紙や木材は酸化(焦げる)や蒸発するといった状態になります。
Q6.なぜ、光でそのような加工が出来るのですか?
A6.A2に記述しているように、レーザーは指向性を持った高エネルギーの光ですから、レーザーの当たった場所は局所的に加熱されます。この特性を利用して加工を行います。
Q7.パソコンに、あまり詳しくありませんが、上手く使えますか?
A7.大丈夫です。
当社では、レーザー納品時に操作講習を受講いただいております。また、お客様のご利用用途や加工されたい内容を踏まえた講習を行います。
Q8.材料に対してハーフカット(完全には切断しない)加工は出来ますか?
A8.出来ます。
パラメーターでレーザーの出力・照射時間・照射密度を細かい単位で可変することが出来るため、それぞれの値を調整することによってハーフカットを行うことが出来ます。
例えば薄いフィルム状のシートが2枚重なったような素材において、表層だけを切断するといったことが可能です。
(例:両面テープのフルカット・ハーフカット) 参考記事はこちら
Q9.レーザーで写真の加工は出来ますか?
A9.出来ます。
ただし、レーザー加工機はカラープリンタとは違いますのでカラーにはなりません。
加工後の色は材料によって変わります。基本的にはグレースケールのハーフトーン加工となります。
写真の加工自体はプリンタドライバで設定するだけなので、誰にでも簡単に加工することが出来ます。
※ただし、写真の状態によって仕上がり状態は変わってきます。
Q10.レーザー加工機を導入する場合、どういった設備が必要になりますか?
A10.大きく分けると、レーザー加工機本体の他に、データを作成するパソコンとソフトウェア、排気装置、電源が必要になります。
Q11.レーザー加工機を動かすために専用のソフトウェアが必要ですか?
A11.不要です。
専用のコントロールソフトが付属しています。このソフトを介することにより、ふだんお使いの編集ソフトがそのままご利用いただけます。

※ソフトウェアのバージョンや一部のソフトウェアではお使いいただけない場合があります。
Q12.エアーアシストとは何ですか?
A12.レーザー加工で可燃性材料を加工する場合、レーザーを照射している間、その照射部位から炎が出ることがあります。炎をそのまま放置していると、集光レンズを傷めたり火災の危険が生じます。
エアーアシストはレーザーの照射部位に圧搾空気を吹きつけることにより炎の発生を防止します。
Q13.レーザー加工機には、なぜ排気装置が必要なのですか?
A13.レーザー加工は、材料を高熱で融解・燃焼させます。
このため、材料ごとに噴煙・粉塵・臭気など、二次的な副産物が生成されます。
これらをそのまま放っておくと、レーザー加工機内部に充満し外部に漏れ出してしまい、作業環境の汚染に繋がります。
また、レーザーは光なので粉塵・噴煙によって遮られてしまいますので、これらを強制排気してやらなければならないからです。
Q14.レーザー加工機には、どのような排気装置が必要ですか?
A14.排気装置には、排気だけを行う送風ファンと、ろ過フィルターや活性炭を搭載し、集塵と脱臭機能を備えた集塵脱臭装置があります。
Q15.レーザー加工機を使うための電源は、どのようなものが必要になりますか?
A15.本体は米国製なので110Vを必要としますが、当社では電圧降下による過電流防止の為、昇圧トランス(変圧器)を付けています。
基本的には家庭用コンセントから電源をとることが可能です。(60ワット以下の発振器の場合)
Q16.レーザー加工機の加工精度はどれぐらいですか?
A16.加工精度は、周囲の温度環境によって左右されます。
理由は駆動系の部品に樹脂ベルトを使用しているため、温度によって膨張率が変わるためです。
ただし、温度・湿度管理された条件下での繰り返し精度は±25ミクロンとなります。
Q17.孔開けに使用したいが、どの程度まで小さな穴が開けられますか?
A17.材料の種類と厚みによって変わります。
オプションの高密度レンズを使用すればレーザー光の直径は理論上25ミクロンですが、実際にはレーザーが照射された孔の周囲が余熱で融解・蒸発するため理論値サイズでの孔開けは出来ません。 材料を貫通させるために長時間レーザーを照射すれば、その時間に比例して余分な融解が起こります。 こういった場合はテスト加工されることをお勧めいたしております。
Q18.湾曲した材料への加工は可能ですか?
A18.ある程度までなら可能です。
VLSシリーズは、レーザー発振器から出たレーザー光を最終的に集光レンズで絞ってから、材料へ照射します。  このレンズから材料までの距離を焦点距離といいますが、この距離を正確に合わせないとレーザーのエネルギー効率が悪くなり、またレーザービームの大きさもバラバラになります。
ただし、この焦点距離には、ある程度の余裕があり、この余裕を焦点深度といいます。
湾曲した材料ということは、材料に高低差があるということになりますので、この高低差が、焦点深度の範囲内であれば、加工が可能ということになります。詳しくはこちらをご覧ください。
Q19.レーザー加工機で長尺物の加工がしたいのですが、可能ですか?
A19.出来ません。
VLSシリーズは長尺物を加工するために開口部を設けて加工できるような構造にはなっていません。
開口部を開けたままの状態でレーザー加工を行うということは、目に見えない不可視のレーザー光と作業者との間に"安全のための障壁"が存在しないという事になります。
また、強制排気が出来ないため、発生した噴煙や粉塵が部屋の中に充満することが考えられます。
いずれにしても開口部を開けた状態でのレーザー加工には危険が伴いますので失明や火傷などの事故に注意しなければなりません。ULS製レーザー加工機は、使用者の安全を最優先にしているため、開口した状態ではレーザーが出ないように安全機構(セーフティインターロック)が組み込まれています。
Q20.レーザー加工機で3次元(立体)の加工は出来ますか?
A20.出来ません。
レーザー光を、あらゆる方向から照射するようなレーザー加工機もありますが、VLSシリーズはX-Yプロッター方式の2次元加工機ですので、立体の加工は出来ません。
Q21.カッティングプロッター(刃物)とレーザー切断の違いは何ですか?
A21.レーザー加工は光(高熱)による非接触加工ですので、材料に物理的な圧力が加わらないため、圧力で生じる歪みなどを嫌う材料の加工に向いています。
また、非常に小さなビームで加工できるので微細な加工にも向いています。
ただし熱による影響が好ましくない材料への加工には向いていません。
Q22.レーザー発振器の空冷と水冷の違いを教えてください。
A22.レーザー発振器は、その筐体の中でエネルギーを発生します。その過程においてレーザー発振器の過熱が起こるために、筐体を冷却してやる必要があります。
空冷方式は、構造がシンプルなので故障などのトラブルが少ないということがメリットですが、その反面、冷却ファンの風切り音が若干あります。逆に水冷方式は静かであるという反面、構造が複雑なため液漏れなどのトラブルが起きやすいというデメリットがあります。ULS製レーザー加工機は故障などのトラブルを回避するため、構造がシンプルな空冷方式を採用しています。
素材に関するFAQ
Q1.レーザー加工機で金属の切断や彫刻は出来ますか?
A1.炭酸ガスレーザーの主な用途は金属の切断などですが、それは高出力のレーザー加工機の場合であって、当社が取り扱う小型レーザー加工機では金属の切断や彫刻は出来ません。これは金属表面の反射や放熱によって、熱の拡散がレーザーによって加えられる熱よりも大きいためです。
Q2.レーザー加工機で金属へのマーキングは可能ですか?
A2.VLSシリーズは、特殊なオプションレンズ(ハイパワー高密度レンズ=特許取得)を使用することによって、鉄・ステンレス・チタンなど、一部の金属へのマーキングが可能です。
※真鍮やアルミ・銀・銅・プラチナなど貴金属への加工は出来ません。
Q3.他メーカーのレーザー加工機でも金属マーキングが出来ると書いてありますが、どう違うのですか?
A3.他のメーカーはメタルマーキングコンパウンドという薬品を金属に塗って、その上にレーザーを照射し、材料に熱コーティングさせているので、厳密に言うと、塗装に近いものになります。
Q4.レーザー加工機で石に彫刻はできますか?
A4.石の場合、石の組成によって大きく左右されます。
金属質を多く含む鉱石や宝石のような石には向いていません。ただし生物の遺骸などが沈殿・堆積・圧縮されて出来た大理石や組成単位の細かい粘土質の石などに対しては、表面の浅い彫刻は可能です。
Q5.レーザー加工機でガラスの彫刻は出来ますか?
A5.ガラスの種類によって、出来るものと出来ないものがあります。
ガラスは成分の含有比率によって熱に対する膨張率が変わります。膨張率が低い耐熱ガラスなどへの加工は、ある程度可能ですが、膨張率の高いガラスの場合、レーザーが照射された場所とそうでない場所との温度差に耐えられず割れてしまいます。
Q6.レーザー加工機で木材への加工(切断・彫刻)は出来ますか?
A6.出来ます。
ただし、一言に木材といっても、たくさんの種類があります。レーザーで加工する場合、硬い木と柔らかい木で区別します。硬い木を加工する場合はレーザー出力を上げて、且つ長い時間照射しなければなりません。そうなると大きな熱が長時間加わりますので激しい炭化が起こります。柔らかい木の場合は、比較的低出力で加工出来るので炭化の状態は、ある程度抑えられます。このことにより、硬い木は焦げやすくなります。また、同様の理由により、切断の場合は、切断面が焦げますが、彫刻の場合はあまり焦げたりしません。
Q7.レーザー加工機で紙の切断は出来ますか?
A7.出来ます。
紙の材質や硬さ、厚みによって切断面の炭化(焦げ)の状態は変わりますが、紙の場合、概ね良好な切断が可能です。また、刃物を使う切断と違い、微細な曲線加工なども簡単に行うことが出来ます。ただし、紙を何枚も重ねて切断する場合、レーザー加工時に生じる排煙が紙と紙の間の隙間に入り込んで汚れることがあります。
Q8.レーザー加工機でプリント基板の切断は可能ですか?
A8.プリント基板の種類によって違いますが、基本的には難しいです。
紙フェノールやガラエポ基板など主体になりますが、とくにガラエポ基板の場合、激しく炭化し、切断できる厚みもガラスの融点が高いため1mm以下になってしまいます。理由は、ガラスを切断できるようにレーザー出力を高くすると、エポキシ樹脂とガラス繊維の融点が異なるために、エポキシ樹脂がガラスよりも先に炭化してしまうためです。工業用レーザーのように窒素やアルゴンなどの無酸化ガスを高圧で吹き付けることが出来れば可能ですが、当社が扱う小型レーザーでは出来ないのが現状です。
Q9.レーザー加工機で皮革の加工は可能ですか?
A9.可能です。
ただし、切断の場合は切断面が焦げます。(炭化) またマーキングの場合は、レーザー出力によって色合いが変わってきますが、焼印をしたように、概ね良好な結果を得ることができます。また、写真やイラストなども綺麗にマーキングすることが出来ます。ただし元々が生物の皮膚ですのでたんぱく質を燃やしたようなな臭気がでるため脱臭装置を付けることをお勧めします。しかし、時間の経過に伴って製品自体から発する臭いは消えていきます。
※合成皮革の場合は、その種類によって仕上がりが左右されますが、悪臭を発することが多いです。ただしクラリーノのような製品は綺麗に切断することが出来ます。
Q10.レーザー加工機でスチレンボードの切断は可能ですか?
A10.可能です。
ただし、スチレンボードは、発泡材を紙でサンドイッチした構造なので、この発泡材が熱で融解しやすいため、発泡材の端面が紙の端面より、深くえぐれたような断面になります。このため、厚みのあるスチレンボードへの加工はお勧めしていません。概ね1mm以下ぐらいが適当かと思われます。
Q11.レーザー加工機で布繊維への加工はできますか?
A11.出来ます。
布繊維といっても、フェルトや化学繊維など、多種多様ですが、概ね良好な切断が可能です。