レーザーカッティング(切断)用の材料保持ピン

当社のお客様=ユーザー様は職種が広範囲にわたっているため、私もさまざまな業界のお客様とお付き合いをさせていただいております。 

金属加工業をされておられるお客様が多いというのも当社ユーザー様の特徴なのですが、先日、納品させていただいたユーザー様は、中でもアルミ加工を得意とされる方でした。

というわけで、早速、あるものを作っていただきました。これは、材料の支持用のアルミピンです。



レーザーで材料を"綺麗に"切断しようとすると、若干の工夫が必要になります。 

レーザーでの切断=レーザーが材料を貫通するということになります。 

前置きとして、バーサレーザーの加工テーブルは金属製です。

そして、金属の切断に使われるほどの高出力はありませんので、仮に、このテーブルにレーザーが当たると、レーザーは反射します。

ということは、この金属製のテーブルに材料(木材やアクリル)を直接、置いてレーザーで切断しようとすると、材料を貫通したレーザーは金属製の加工テーブルに当たって反射してきます。

当然の如く、反射したレーザーは材料に当たってしまいます。 

この反射によって切断部位に余分な溶融が生じてしまいます。反射による影響以外にも、アクリルの場合はレーザーで溶かした時に生じる液体成分が材料に大量に付着します。

この反射による影響を減らすために、ハニカム状のカッティングテーブルというオプションがありますが、このハニカムテーブルを使っても100%の反射を抑えられるわけではありません。(ハニカムカッティングテーブルは、紙や布、皮革などの切断加工には最適です。)

また、透明のアクリルなどの場合、ハニカムの穴に滞留した噴煙・ガスが材料に付着してしまいます。

結論から言うと、反射による影響を無くしたいのであれば、材料を完全に浮かしてしまう必要があります。



と、いうことで、材料を浮かす=保持するための冶具として、このピンを作っていただきました。 また、アルミは反射率が高いため、レーザーによる影響もほとんどありません。 

ちなみに、この保持ピンの高さですが、あまり長すぎても良くありません。

理由は、切断された材料が下へ真っ直ぐに落ちれば良いのですが、高さがあり過ぎると落ちた時に切断された材料が跳ねてしまい、これからレーザー切断する部位へ転がってしまいます。

そうなると焦点のズレたレーザーが落ちた材料に照射される可能性があり、発火の危険が生じます。 

このため、切り文字のような複雑な形状であれば落下の心配はありませんが、丸や四角などの単純な形状を切り出す場合は、切り出す形状の中心を支えるようにピンを配置し、切り出されて落下した材料が、次のレーザー照射ポイントに転げ落ちるのを防止することも忘れてはいけません。

また、それとは別にテーブルと材料の空間が多すぎると、厚いアクリル等を切断する時に発火することがあります。

というわけで、今回のピンも、それほど長くは作っていません。


ユーザー様限定ではありますが、この保持ピンをご希望のユーザー様はレーザーワークスまで。

ちなみに巷に氾濫しているアルミドッグタグなどは、厚みが1mm程度であまり変わり映えしないものが多いのですが、今回、こちらを制作していただいたユーザー様が"塊(かたまり)感のあるクールなアルミ製グッズ"をリリースされる予定です。

また、こちらとは別のコラボレーションということで、別のユーザー様からチタン製のプレートがリリースされる予定です。もちろんリリースされ次第、当ブログで紹介させていただきます。