ハイパワー高密度レンズユニットのしくみ

ブログの中で、頻繁に出てくる"ハイパワー高密度レンズ"ですが、正式名称は High Power Density Focusing Optics といいます。略してHPDFOと呼んでいます。

レーザー光は指向性を持った光なのですが、レーザー光が空気中を進む時に、わずかではありますが拡散や空気中の浮遊物に吸収されたり、と、さまざまな要因でエネルギーの減衰が生じます。

工業用途向けの大型レーザーなどではレーザー光の品質を良くするためにコリーメータレンズをレーザー光の経路の途中に配置していると思いますが、汎用XYプロッター型レーザー加工機では付いていない場合が多いです。

VERSALASERを含むユニバーサルレーザーシステムズのレーザーシステムも例外ではありませんが、オプションのHPDFOを取り付けることによりシステムに組み込まれます。

HPDFOのしくみはこうです。

Hpdfo_3

通常はレーザー発振器から出てきたレーザー光は1枚の凸レンズによって集光され、材料に照射されます。

が、HPDFOの場合は、発振器から出たレーザー光をコリメーターレンズで平行にしエネルギーの減衰が抑えられた状態で凸レンズに入射されます。

その後、さらに、もう1枚の凸レンズに入射することによって集光密度を高め、材料に照射します。このため、同じ2インチ(50.8mm)の焦点距離を持つレンズでもビームスポット径が標準127μに対して、HPDFOは25.4μになります。

この集約され高められたエネルギーによって、金属への直接マーキングやファイン(微細)マーキングが可能になります。

ただ、デメリットがないわけではありません。HPDFOの場合、同じ焦点距離でもビームの収束角(ビームを円錐状に絞って材料に照射する際の円錐の角度を半角で表わしたもの)が大きいため、切断用途には向いていません。

レーザー加工機を使いこなすには、用途に応じてレンズを交換していただくのがベストです。