レーザーカッターで2mm厚のNBR(合成ゴム)シートを切断

NBR(ニトリルゴム)のレーザーによる切断テストの依頼があったので、その記録を掲載します。

NBRは耐油性の合成ゴムの一種で、NBRという呼び名は聞きなれないかもしれませんが、身近な商品に広く一般的に使われています。

今回、切断するのは2mm厚のシートです。


切断目的なので、レーザー加工機のステージは、カッティング用ハニカムテーブルを使います。


ゴムは引火性があり、粉塵が大量に発生します。 ゆえに、消炎・粉塵除去のため、"バックスイープ"という圧搾空気をレーザー照射ポイントに吹き付けるユニットを装着します。赤いポインタがレーザー照射ポイントですが、そのポイントに合わせてパイプで空気を吹き付けます。



レーザーカットの動画


ゴムの切断・彫刻の速度は、レーザーの出力に大きく依存します。 レーザーの出力が大きいほど、加工時間が短縮されます。ちなみに、今回は30ワットレーザーで切断しています。

さて、切断後の画像ですが、小さいと見にくいので、マイクロスコープを使って拡大してみました。約70倍の拡大写真です。レーザーは上方から入射されています。白いしみは、切断後、洗浄してティッシュで拭き取った際のティッシュペーパーのカスです。


こちらは、上方がレーザーの抜け側で下側が入射側です。入射側に比べると、比較的エッジが立っています。 切断面はスムーズです。紋様や荒れはありません。


こちらは約150倍の画像です。目視では全く分かりませんが、ここまで拡大すると。うすっらと表面に熱によって出来たと思われる細かなクラックが見えます。ただ、ここまで拡大しても、エッジがシャープです。

刃物でゴムを切断すると、刃の切れ具合で切断品質が大きく変わりますが、レーザーの場合は、刃の磨耗、劣化というものがないため、常に同じ品質で加工が出来ます。

また、物理的な力が加わらないため、切断面の歪みもありません。

刃によるプレス切断と比較して、唯一、劣るのは切断時間でしょう。 プレスは一瞬で切断できますから。

こちらは切断ではなく、刻印直後の画像。かなり細かな粉塵が付着しています。 ちなみに臭気は強烈です。


こちらは洗剤と水で洗浄した後。熱による影響は、全く見受けられません。




こういったゴム製品をレーザーで加工する際は、集塵脱臭装置とエアアシストによる消炎が必須です。身近なところだと印章店がレーザーを使っています。


詳細はレーザーワークスまで。